海外FXでアービトラージは禁止?注意点や始め方を徹底解説!

海外FXでアービトラージは禁止?注意点や始め方を徹底解説!
  • 「海外FXでアービトラージは禁止されてる?」
  • 「アービトラージの稼ぎ方が知りたい」

アービトラージは売値・買値の差額から儲ける仕組みのため、海外FXのハイレバレッジを利用して大きく稼ぎたいと思う人は多いはずです。

結論からいうと、ほとんどの海外FX業者ではアービトラージを禁止としています。

しかし、一切アービトラージができないかというと、そうではありません。

そこで、本記事ではアービトラージの基本から、海外FXでアービトラージで稼ぐ手順を解説していきます。

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目次

アービトラージ(裁定取引)とは?

アービトラージ(裁定取引)とは、通貨の価格差を利用することでほぼ確実に勝てるFXの取引手法のことです。

アービトラージの例として、以下のような状況を考えてみます。

  • 取引所A:1ドル=100円
  • 取引所B:1ドル=101円

この場合、A取引所で1ドルを購入し、B取引所で1ドルを売ることで1円の利益を出すことができます。

簡単に言うと、通貨の転売で儲けるイメージですね。

FXの取引所でこれだけ大きな価格差がでることはありませんが、小さな価格差でも、大量の通貨を売買することで利益を出すことができます。

海外FXのアービトラージの手法4種類

アービトラージの手法は基本的に以下の4種類あります。

海外FXのアービトラージの手法4種類
  1. 業者間アービトラージ
  2. スワップアービトラージ
  3. トライアングルアービトラージ
  4. ボーナスアービトラージ

それぞれの特徴を見ていきましょう。

業者間アービトラージ

業者間アービトラージは先ほどの例で説明したように、FXの取引所でのレートの差から利益を得る取引方法です。

先ほどの例でもう一度確認してみましょう。

  • 取引所A:1ドル=100円
  • 取引所B:1ドル=101円

上記の場合、取引所Aで1ドルを仕入れるのと同時に取引所Bに1ドルを売却することで、差額の1円の利益が得られます。

海外FX業者は業者によってスプレッドの差が大きく、業者間でアービトラージをする優位性は一定数あるでしょう。

しかし、海外FX業者では取引業者間の両建てを禁止している所が多く、仮に禁止行為を行った場合は口座凍結などの措置を受ける可能性が大きいです。

そのため、業者間でアービトラージをするなら業者選びは慎重に行う必要があります。

スワップアービトラージ

スワップアービトラージとは、名前の通りスワップポイントの差から利益を得る手法です。

スワップアービトラージではロングとショートの両方のポジションを同時に建てることで利益を出していきます。

例えば、Gemforexでドル円を両建てをした場合、以下のようにスワップポイントが付与されていた時期がありました。(※2022年9月以前)

  • 買いスワップ:0.213ポイント×1Lot×100=21.3円
  • 売りスワップ:0.28ポイント×1Lot×100=340円

上記の場合だと、スワップアービトラージをすることで1日に約50円の利益をあげることができます。

ただし、この通りスワップアービトラージで稼げる金額は少なく、十分な利益を得るには、多くの資金が必要です。

スワップポイントは各国の政策金利や、FX業者のキャンペーンが絡んでくるので、常に変化がないか注意しておくことが必要です。

トライアングルアービトラージ

トライアングルアービトラージとは、1つの取引所で3つの銘柄を交換しながら取引することで、その差額から利益を得る手法です。

ここでは、円→ドル→ユーロの順番に取引した場合を考えてみます。

  • 100円で1ドルを購入
  • 1ドルで1.2ユーロを購入
  • 1.2ユーロで110円を購入

この場合は100円が最終的に110円となり、ユーロを経由することで10円の利益が出ていることがわかります。

実際にはこの例のように銘柄間での金額の差はなく、さらに海外業者は手数料が高いので利益が出ない場合がほとんどです。

ユーロではなくビットコインを経由するケースも多く、この3つの銘柄は自由に選ぶことができます。

ボーナスアービトラージ

ボーナスアービトラージは、2つの取引所でボーナスを利用して両建てし、海外業者のゼロカットシステムを利用することで利益を出す手法です。

ここでも具体例で考えてみます。

  • 取引所A:5万円を入金し5万円のボーナスを獲得。合計証拠金10万円
  • 取引所B:5万円を入金し5万円のボーナスを獲得。合計証拠金10万円

それぞれの口座で両建てをすることで、1つの口座はゼロになり、もう1つの口座は10万円以上の利益を得ることができます。

利益が出た口座でボーナスを抜いた15万円を出金すれば、最終的に5万円の利益が得られます。

しかも、海外業者のゼロカットシステムを活用することで、損失がでた口座でも借金を追う心配はありません。

海外FXでアービトラージをするメリット

続いて、海外FXでアービトラージをするメリットを見てみましょう。

アービトラージの基本的なメリットは以下の2つです。

アービトラージの2つのメリット
  • FXの知識がなくても利益を出せる
  • 海外FXを利用することで勝率があがる

それぞれ説明していきます。

FXの知識がなくても利益を出せる

アービトラージの手法には、難しいテクニカル分析やファンダメンタルズ分析は必要ありません。

銘柄間の価格をサヤ抜きするだけの手法のため、初心者でも比較的扱いやすい手法といえます。

ただし、売買のタイミングが重要である点は普通のFXトレードと同様で、タイミングを間違えてしまうと逆に損をする可能性も出てきます。

そのため、初心者であってもどのタイミングで売買するのか、あるいは売買しない方がいい場面なのかを見極める力が重要です。

海外FXを利用することで勝率があがる

アービトラージは国内業者よりも海外業者を利用するほうが勝率は高くなる傾向にあります。

これは、海外FX特有の「広いスプレッド」「ゼロカットシステム」が関係してきます。

まず、スプレッドが広いことで、業者間の銘柄にも価格差が生じやすくなり、アービトラージで得られる利益は国内業者よりも大きくなります。

さらに、ゼロカットシステムのおかげで仮に資金がゼロになったとしても、借金を負うことはありません。

それと同時に海外FX業者ではハイレバレッジの取引ができるので、少額でも大きな取引が可能になり、小さな価格差でも十分なリターンを狙うことができます。

海外FX業者のほとんどでアービトラージは禁止

ここまで説明したようにメリットが多いアービトラージですが、現状ほぼすべての海外FX業者で禁止されています。

というのも、アービトラージはトレーダーにとって有利すぎる分、業者にとっては不利な点が生じてくるので禁止せざるを得ません。

業者間アービトラージ・ボーナスアービトラージは禁止

「業者間アービトラージ」と「ボーナスアービトラージ」は、ほぼすべての海外FX業者で禁止されています。

これは、業者間でのアービトラージをすることで、どちらかの業者は必ず損をする事になるからです。

以下の具体例で考えてみましょう。

  1. 業者Aに10万円入金+10万円分の入金ボーナス
  2. 業者Bに10万円入金+10万円分の入金ボーナス
  3. 業者A・業者Bで、それぞれ20万円分の証拠金で両建て
  4. 業者Aで40万円以上の利益
  5. 業者Bはゼロカットで損失を補填

この場合、トレーダーは20万円しか入金していませんが、ボーナスとゼロカットシステムを利用することで最終的には20万円の利益がでています。

この際、ゼロカットシステムを利用された業者は損失額を補填する必要性があるため、損失がでます。

このようにボーナスとゼロカットシステムを利用すると、FX業者はかならず損をする仕組みになっています。

基本的に海外FXでは「別口座での両建て」「業者間での両建て」はタブーとされているため、やらないほうがよいでしょう。

ルールを破ると口座凍結の可能性も

業者間での両建てや別口座での両建てがバレてしまうと、口座凍結などの処分を下すFX業者も少なくありません。

同じ業者の場合、別口座での両建てはほぼ確実にバレます。

業者間で両建てした場合でも、MT4などのツールや、IPアドレスからバレる可能性は非常に高いです。

重いペナルティを受けないためにも、アービトラージを行う際はFX業者の規約をしっかりと読みましょう。

関連記事:MT4とMT5の違いは?EA開発者がスマホ・PCの違いやおすすめの選び方を解説

海外FXでアービトラージ取引をする方法

ここまでの説明より、基本的に海外FX業者ではアービトラージは禁止されていることが分かったはずです。

しかし、スワップアービトラージなら現実的に利益をあげられる可能性が高いです。

というのも、同一口座での両建てはどの業者でも基本OKなので、ペナルティを受ける心配がないからです。

さらに、ポジションを保有するだけなので、ほかのアービトラージの手法と違って売買のタイミングを図る必要もありません。

スワップアービトラージは以下の3ステップで始めることができます。

  1. スワップアービトラージに有利なFX業者を探す
  2. 売り・買いのスワップ差がプラスになる通貨ペアを探す
  3. スワップポイントを受け取る

それぞれ手順を説明していきます。

スワップアービトラージに有利なFX業者を探す

ポジション保有時にもらえるスワップポイントですが、実はFX業者によって大きな差が生じます。

そのため、まずはスワップアービトラージに有利なスワップポイントを提供しているFX業者を探すことが重要です。

そして、スワップポイント狙いで取引するなら以下の3つの業者がおすすめです。

  • Gemforex:最大レバレッジ1,000倍で小額でもスワップポイントを狙いやすい
  • TitanFx:マイナー通貨のスワップポイントが高い
  • iFOREX:マイナー通貨のスワップポイントが高い&口座の3%の利息がつく

これらの業者は同一口座の両建てをOKとしており、スワップポイントも魅力的です。

iFOREXの場合は通常のスワップポイントに加え、ポジションを保有していると口座残高に対して3%の利息が付きます。

このようにスワップポイントが有利なFX業者は多数存在するため、アービトラージではこのような業者でトレードするのがおすすめです。

ただし、スワップポイントは時期によって大きく異なるため、常に変動をチェックしましょう。

売り・買いのスワップ差がプラスになる通貨ペアを探す

スワップアービトラージで稼ぐポイントとして、スワップ差がプラスになる通貨ペアを探す必要があります。

しかし、現状売り・買いのスワップ差がプラスになる通貨ペアはありません。

以前まではGemforexがUSDJPYの売り・買いでどちらもプラスのスワップポイントが付く「ダブルスワップ」を提供していました。

Gemforexのスワップ時期USDJPY(買)USDJPY(売)
~2022年9月0.210.28
2022年9月~0.99-3.4

しかし2022年9月に両方向でのプラススワップを完全廃止し、スワップアービトラージで稼ぐことができなくなりました。

これは 2022年12月時点現在の話なので、もしかするとこれからダブルスワップを提供するFX業者がでてくる可能性もあります。

スワップアービトラージができるタイミングを見逃さないためにも、海外FX業者の動向は確認しておいた方がよいでしょう。

スワップポイントを受け取る

スワップアービトラージに有利なFX業者・通貨ペアを見つけたら、あとは両建てをしてスワップポイントを受け取るだけです。

両建てなので相場が変動しても資金がマイナスになることはありません。

しかし、大きな経済指標のタイミングなどでスプレッドが大きく開くと、証拠金維持率がギリギリの場合はロスカットされる危険性もあります。

そのためアービトラージで稼いでいくためには証拠金維持率には気を付けながら資金を運用しましょう。

海外FXでアービトラージをする際の注意点

海外FXでアービトラージをする際の注意点を確認しましょう。

  • 豊富な資金が必要
  • アービトラージで勝てるEAはほとんどない

それぞれ説明していきます。

豊富な資金が必要

アービトラージは、売値と買値の差額から利益をあげる仕組みです。

そのためアービトラージで稼いでいくには、最低でも通常トレードの2倍以上の資金が必要になります。

さらに銘柄間の価格差はほんの少ししかないので、豊富な資金があったとしても大きな利益は期待できません。

「資金を用意できない」「一気に儲けたい」という人に、アービトラージはおすすめできない手法です。

アービトラージで勝てるEAがほとんどない

アービトラージはシンプルな手法のため、もちろんEA(自動売買ツール)が存在します。

しかし、アービトラージで勝てるEAはほんの一握りです。

「勝率100%!」という名目で詐欺まがいのツールが多く出回っており、トレード初心者に勝てるEAを見分けるのは難しいでしょう。

仮に優秀なアービトラージEAのツールがあったとしても、世に出回る頃にはすでに通用していない可能性も十分にあります。

こういった詐欺まがいのツールは過去に稼げていた実績があるだけに、勝てるかどうかを見分けるのは難しいです。

高額なツールを間違って買わないためにも、EAを使うなら利用前によく調べ、悪質な詐欺には十分気を付けましょう。

まとめ:海外FXでアービトラージは禁止の場合が多いので注意が必要

以上より、海外FXでアービトラージは基本的に禁止されていることがわかりましたね。

唯一可能性があったスワップアービトラージですら、現状利益をあげることは難しいです。

アービトラージは理論上100%勝てる手法ですが、業者や政治情勢によって大きく左右されるため、簡単に稼げるというわけではありません。

業者によっては口座凍結のリスクがあったり、手数料の変化によって逆に損をする可能性もあり、注意が必要です。

もし、ダブルスワップを提供し始める海外FX業者がでてきたら、積極的にアービトラージを狙ってみるのも面白いかもしれません。

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